就職活動の流れと「得意・不得意の差が激しい発達障害」は相性が悪いのではないか
今回は「就職活動と発達障害」について書きました。
※あくまでも一般雇用における話で、今回は障害者雇用については書いていません。
就職活動は
①企業が求人を出す
②就職活動中の人が応募する
③面接
④合否の連絡
という流れが一般的だと思います。
私はこの流れが圧倒的に発達障害と相性が悪いと考えています。
「①企業が求人を出す」の時点で、採用される人がするであろう仕事の内容がほぼ100%決められてしまうからです。
まず企業側は求人を出すキッカケは
「退職者が出た(その人の代わりになる人を雇う必要があるため)」
「人手不足を解消したい(事業拡大や新規事業の立ち上げで発生したため)」
といったケースが多いと思います。
それを踏まえたうえで仕事内容が決められ、「その仕事内容にピッタリ合う、もしくはそれ以上の人材を確保したい」という考えを持つはずです。
そこに「仕事内容に書かれている○○は出来ますが、△△は苦手です。」という人間が割って入りこむチャンスはほとんどないのではないでしょうか。
多くの企業が求めているのは「限られた能力は人並み(もしくはそれ以上)でも、他のことは苦手だったり、周囲の配慮を得る必要がある」という人材ではなく「様々な業務を人並みにこなせる便利な人材」だと私は思います。
もちろん「③面接」の時点で採用担当者との交渉の余地はあると思いますが、あくまでも就職活動の主導権を握っているのは企業側です。リスクをおかしてバランスの悪い人材を積極的に採用する企業は少数派でしょう。
また、応募する側も「苦手なことを正直に言って落とされたら全く意味がない」「採用されるためには『何でもやります!』と言うのが無難」という風に考えがちです。
その結果「能力的なバランスのよい人材が採用されやすく、バランスの悪い人はたとえ相性が良くても避けられやすい」という流れが生まれてしまいます。
こういった背景がある影響で、日本の一般的な就職活動の流れと発達障害の相性は良くないと私は考えています。
あくまでも個人的な印象ですが「発達障害であることを職場にオープンせずに頑張っている当事者の皆さんが苦労しているパターンは少なくない」と思っています。
その原因の一つとして「仕事内容を企業側が決めてしまう流れ」があるということは決して見過ごしてはいけないと思います。
以上です。
もっとも、就労に限らず「様々な人生のあらゆるライフステージ(学生生活・恋愛・子育てなど)と発達障害は相性が悪い」と私は思っています。
何はともあれ、長文を読んでいただきまして、ありがとうございました。
今後も不定期にブログを書いていきますので、よろしくお願いします。